夜風夜話 NHKは誰のものか!

「NHK受信料不払い訴訟」の裁判記録とその他の余話

スポンサーはみなさんです……れいわ新選組代表・山本太郎 NHKについて語る(2019年8月1日新宿西口街頭記者会見より)

 2019年7月の参議院選挙で二人の国会議員を誕生させたれいわ新選組。“山本太郎現象”とまで言われた、れいわ新選組代表・山本太郎氏が参院選挙後の8月1日に新宿西口で、市民との対話形式で論議を展開する「街頭記者会見」を行った。1000人を超える聴衆の熱気であふれる中でNHKについて語った部分がある。

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2019年8月1日新宿西口「街頭記者会見」(週刊金曜日2019年11月28日臨時増刊号より)

 「NHKに関しては、まあ『ぶっ壊す』みたいなこと言ってる場合じゃないなと思うんです。もちろん、それを見ていないのにお金を取られるということ自体に、矛盾もありそうな感じはしますけれも、だったらお金を払わなきゃいけないくらいのコンテンツを作ってみろって話なんですよね。

 とは言いながらも、NHKは良い番組を作っているんですよ。『NHKスペシャル』であったり、ドキュメンタリーであったり、他にも『バリバラ』とか、良い番組ありますよ。あるんだけれども、肝心のニュース報道が最低です。まるでゴミです。

 一日中、予算委員会で、ぐだぐだの答弁をつづけた総理が、ちゃんとまともに喋っているように映るんですよ。いやーすごいわ、あの編集マン、うちで雇いたいわ、ほんま。なかなかうちみたいな不安定なところには来てくれないでしょうけどね。そんな感じです。なので、もっと価値のあるニュース報道ってものをしっかり提供する、事実を伝えていただきたい。そういう風に思います。

 NHKはみんなからお金取ってるわけですから、当然、スポンサーはみなさんなんですよ。一般の民放はスポンサーがあるから、スポンサーに不利益になるようなことは極力流さないようする。当たり前です。けれどもNHKにとってスポンサーはみなさまなわけですから、その報道の内容っていうのは、まったく忖度なくストレートに流せばいいわけです。ありのままを。でもそれができていないっていう部分に一番の問題がある。

 これはNHKの経営にかかわる問題なので、私が政治家としての立場で何かを改革することはちょっと難しいかもしれませんが、国会の委員会を一日中やってるようなチャンネルで政治を監視してもらうとか、政府や財務省に批判的なジャーナリストなど、いろんな人たちが討論できるような、今はネットでしか流れてないようなものさえも、NHKの枠組みで流せるような、そういう健全な放送局になればいいですよね。」

週刊金曜日2019・11・28臨時増刊号「まるごと山本太郎・れいわ新選組」より) 乙22号証
 
 山本太郎氏の言葉は平易でやさしい。しかもひとりひとりの市民や弱者の立場に立つて語りかけてくる。しかし、そこでNHKについて語られる中身は、現在のNHKの問題点と、国民一人一人の受信料で成り立つNHKの本来あるべき姿の本質を鋭く突いている。

 


山本太郎(れいわ新選組代表)「れいわが始まる」街頭記者会見 新宿駅西口

 *1:06:03秒あたりからテレビについて語る部分があり、そこでNHKの問題に触れています。

このページは私のNHK受信料不払い訴訟で東京高等裁判所に提出した控訴理由書(令和2年1月20日付)の「あとがき」の一部です。